専門・認定臨床工学技士制度について
わが国の医療は、医療技術の高度化・複雑化及び医療機器の著しい技術進歩により、今まで不可能であった治療も可能になり、患者さんの社会復帰に貢献しています。
日本臨床工学技士会は、職業倫理の高揚と学術・技術の研鑽および資質の向上を図り、医療機器に支えられた医療・福祉の信頼性の向上、国民の医療・福祉の発展に継続的に寄与することを目的としております。また、我が国は高齢化が進む中で、疾病の予防や早期診断、早期治療に関する国民の期待は大きく、より質の高い医療の提供を通じて「健康寿命」の延伸に向けた取組が重要とされています。このような現状を踏まえ、当会では、各業務領域別の専門・認定臨床工学技士の拡大に向けて専門・認定制度事業を推進しています。専門臨床工学技士とは、各領域業務に携わり業務内容を適切に把握し、指導的立場で専門的治療の対応ができる能力(知識・技術・技能)を有する臨床工学技士の育成を目的としております。また、各臨床現場における質の高い治療の普及と技術の向上・発展に寄与するとともに、患者さんの安全確保することが使命となります。
加えて2018年度より認定臨床工学技士制度がスタートしました。認定臨床工学技士制度は、臨床工学技士としての基礎的な資格として、医療機器の安全運用・保守管理の普及と啓発を目的に構築されたものです。また、2019年度より臨床工学技士養成過程の専門科目である臨床実習において、医療機関での実習指導を担う臨床工学技士に対して認定臨床実習指導者、さらにその者が所属する施設に対して認定臨床実習施設の名称を認定する制度も設けました。
このような活動が関係学会等から評価され、一般社団法人日本腎代替療法医療専門職推進協会の腎代替療法専門指導士や、一般社団法人日本集中治療医学会の集中治療専門臨床工学技士を取得するための基礎的な資格として定められました。各施設において、これらの資格を習得することで、診療報酬に反映され、施設の経営にも貢献できると考えます。
さらに、今後は施設における臨床工学技士の地位の向上を図る目的で、これらの資格が昇格条件に反映されることを期待します。
これからも、公益社団法人として臨床工学技士専門・認定制度をさらに推進することにより、臨床工学技士の専門性を高め、新たな知識や技術を培うとともに、職業意識の向上や学術研鑽への意欲の増進を図ることができると確信しています。
各位が各領域における専門・認定臨床工学技士の取得を目指してもらうことを期待いたします
2024 年 4 月吉日
公益社団法人日本臨床工学技士会
理事長 本間 崇
専門・認定臨床工学技士合格者名簿
専門臨床工学技士
認定者の声
認定臨床工学技士
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